サウンド搭載加工例

KATO C57180へ、サウンドデコーダーとスピーカーを搭載

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蒸気機関車モデルの制作者であり、サイト「N蒸気の世界」を管理しておられる吉村紅様が、サウンドデコーダー、スピーカーを搭載するための工程を解説して下さいました。
この搭載例ではKATO C57180へ、サウンドデコーダーZIMO MX648とスピーカー(ZIMO LS10×15×11)を搭載します。
テンダー、機関車、それぞれ分解、改造が必要になります。
(本加工はあくまでも1例であり、 機関車の種類によって収容空間も違いますので、ベースモデルに応じてアレンジする必要があります。 また搭載加工においては、電気の基礎知識や、ある程度の経験と勘が必要になります。オリジナルの部品を切断したり、削ったりもしますので、ご自身で加工される場合は、始める前によく考えて、理解なさった上で、自己責任で行って下さい。はじめての方はDCCの一般手引書等を併読することをお勧めします。
アナログ車両からDCC車両への配線変更について
分解・改造の目的は
1、DCCサウンドデコーダーとスピーカーを積む場所を作り、搭載すること
2、DCC線路に乗せ、制御を受けるための回路を組むことです。
加工の手順をご紹介する前に、 電気的な回路図をご確認下さい。

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KATO C57180をベースにした実際の搭載加工例

image                        完成後の動画がご覧になれます。(画像をクリックしてください)

用意するもの

・サウンドデコーダー(ZIMO MX648)
・キューブ型スピーカー(ZIMO  LS15×10×11)
・半田ゴテ(40~60Wのもの)
・ヤニ入り半田
・半田付け用ペースト
・ダイキャスト用フラックス
・糸鋸(ダイキャストを切るため)


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テンダーの分解・改造(その1)
左の写真をクリックして解説を表示(googleスライド)

 テンダー内にキューブスピーカーおよびサウンドデコーダーZIMO MX648を設置するスペースを作り、それぞれを収納し、リード線を取り回すために、テンダー本体とウエイトの加工を行います。

○テンダー上部を3つに切断
○スピーカーを収納するためテンダー内底を整備し、ウエイトを切断
○配線の通り道を確保
○スピーカーにしっかりとリード線をハンダ付けした後、スピーカーを固定
○ウエイトを補充します。

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テンダーの分解・改造(その2)
左の写真をクリックして解説を表示(googleスライド)

○サウンドデコーダーの不要な線を処理。
○ショートしないようにスピーカー配線をし、サウンドデコーダーを設置しながら残りのリード線を機関車側へ取り出します。
○石炭カバーを制作し、かぶせます。
○台車からの集電を機関車の方へ伸ばします。

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機関車の分解・加工
左の写真をクリックして解説を表示(googleスライド)

集電ブロックからモーター、ヘッドライトを電気的に切り離し、それぞれをデコーダーの各リード線に接続します。分解し、ダイキャストブロックへ加工が必要になりますので、現物のモデルで部品構成をよく確認し、慎重に始めます。組み立てた時に回路のショートや接触不良を起こさないために、ハンダづけ部分が外れて動いたりしないように気をつけます。導通や絶縁を確認するために、テスターを使うことをお勧めします。
LEDと定電流ダイオードは極性に注意して下さい→LEDと定電流ダイオード
上廻り、下廻りには空洞部分にできるだけウェイトを搭載し、補重を行って下さい。作例では、スノープロウ裏側にも、ウェイトを搭載してあります。DCCでは集電性能が命と言っても過言ではなく、集電性能を向上させるには、補重が重要になります。ただ、むやみにウェイトを載せるのではなく、全体のバランスも考えるようにして下さい。